20代で「億ション」、所得の10倍ローンは危険? 新思考と潜むリスクを徹底解説

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就職早々に「億ション」 20代の負債10倍、不動産相場支える「新思考」とは何か?


従来の「所得の3倍」という不動産購入の目安は、安定した収入があり、
将来的なライフプランもある程度定まっている中で、無理のない
返済計画を立てるためのものでした。

しかし、現代の20代の一部では、以下のような考え方が広がっている可能性があります。


「賃貸より購入」の価値観の変化:


都心部の賃貸マンションの家賃が高騰している中で、
「家賃を払い続けるのはもったいない」という感覚が強まっている。


家賃に消えるお金を、資産となる不動産購入に充てることで、
将来的に売却益を得られる可能性に期待する。


超低金利と長期ローン:

現在の超低金利下では、住宅ローンの金利負担が非常に小さい。

返済期間を40年といった超長期に設定することで、月々の返済額を抑え、
若いうちから高額物件を購入しやすくする。


資産形成としての不動産投資:

不動産を「住む場所」だけでなく、「投資対象」として捉える考え方。

将来的に家族が増えたり、ライフスタイルが変わったりした際に、購入した
マンションを売却したり、賃貸に出したりすることで、資産を増やす、
あるいは損失を最小限に抑えることを目指す。

特に都心部の一等地マンションは、資産価値が維持されやすい、
あるいは上昇する可能性が高いという期待がある。

キャリアパスと収入増加への期待:

若いうちから高いローンを組むことで、将来の昇給や
キャリアアップによる収入増加を見込む。

若手エリート層や金融機関勤務者など、安定した高収入が
見込める層に多い傾向があるかもしれません。

購入者にとっての大きなリスク

しかし、ご指摘の通り、このような購入方法には
無視できない大きなリスクが伴います。

所得の変動リスク:

若いうちは、会社の業績不振、リストラ、病気、あるいはキャリアチェンジなど、
様々な要因で所得が減少したり、途絶えたりする可能性があります。

当初の収入見込みが外れた場合、月々のローン返済が困難になり、
最悪の場合、自己破産に至る可能性もゼロではありません。

金利上昇リスク:

現在は低金利ですが、将来的に金利が上昇すれば、変動金利型のローンを
選んでいる場合、月々の返済額が大幅に増加する可能性があります。

超長期ローンであればあるほど、金利上昇の影響は大きくなります。

不動産価格の変動リスク:

「売ればいい」という考え方があるものの、将来、購入時よりも
不動産価格が下落している可能性もあります。

特に、20代が購入するような都心部の物件は、投資マネーの流入などに
よって価格が過熱している可能性も考えられます。

経済状況や人口動態の変化によっては、価値が下がることもあり得ます。

売却時にローン残債が売却価格を上回ってしまう「オーバーローン」の
状態になると、自己資金を持ち出してローンを完済しなければなりません。

流動性リスク:

不動産は株式などと異なり、すぐに売却できるとは限りません。

買い手が見つからなかったり、希望価格で売却できなかったりする可能性もあります。

ライフプランの変化への対応:

結婚、出産、転職、転勤など、20代はライフプランが大きく変化する時期です。

高額なローンを抱えていると、これらの変化に対応しづらくなる可能性があります。

例えば、転勤で住む場所が変わったとしても、簡単には売却できないかもしれません。

まとめ

「就職早々の億ション」というトレンドは、超低金利、都心不動産への期待、
そして若者の資産形成意識の変化を背景にした「新思考」と言えます。

しかし、そこには所得変動、金利上昇、不動産価格下落など、
従来の常識を上回る大きなリスクが潜んでいます。

特に、所得の10倍もの負債を抱えることは、若いうちのキャリアや
ライフイベントにおいて、非常に大きなプレッシャーとなり得ます。

個人のリスク許容度や将来設計に大きく依存するため、一概に「危険」とは
言い切れませんが、慎重な検討と十分なシミュレーションが必要な状況で
あることは間違いありません。

 

参考記事:日本経済新聞

就職早々に「億ション」 20代の負債10倍、不動産相場支える新思考

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