人類の未来に大きな影響を与える可能性・核融合初プラズマに成功!!
核融合反応に必要なプラズマの生成に成功したと発表
量子科学技術研究開発機構は1日、核融合の実験装置
「JT60SA」(茨城県那珂市)が核融合反応に必要な
プラズマの生成に初めて成功したとして、
式典を開いて成果を発表した。
核融合の原型炉開発に向け、現時点では世界最大級の実験装置。
2025年から本格的な運転を始める予定で、得られた知見を
国際熱核融合実験炉(ITER)での研究に役立てる。
JT60SAは日欧が共同で建設。
重水素を1億度以上の高温・高密度で閉じ込め、原子核と電子が
バラバラになって飛び回るプラズマと呼ばれる状態をつくる。
10月23日に初めてプラズマ発生を0.5秒間確認した。
核融合プラズマの成功意義
①核融合発電の実現に向けた大きな前進
核融合発電とは、水素や重水素などの軽元素の原子核を融合させて、
その際に放出されるエネルギーを利用する発電方式です。核融合反応は、
太陽や恒星のエネルギー源であり、地球上で利用することができれば、
無尽蔵のエネルギー源として、人類のエネルギー問題を解決する可能性を秘めています。
核融合発電を実現するためには、1億度以上の高温でプラズマを長時間維持する必要があります。
しかし、プラズマは熱や磁場の影響で不安定になりやすく、その閉じ込めは非常に困難です。
今回、核融合プラズマの成功により、核融合発電の実現に向けた大きな前進ができました。
今後も、プラズマの閉じ込めやエネルギーを取り出す方法などの研究が進められ、
核融合発電の実現が期待されます。
②新材料の開発や応用につながる
核融合プラズマを閉じ込めるために、超高温や高圧に耐えられる材料の開発が不可欠です。
また、核融合発電の実現には、プラズマの制御や診断などの技術開発も必要となります。
核融合プラズマの研究は、これらの技術開発につながり、
新材料の開発や応用につながる可能性があります。
③科学技術の発展に寄与する
核融合プラズマの研究は、プラズマ物理学や熱力学、流体力学などの
基礎科学の発展にも寄与します。
また、核融合発電の実現は、エネルギー問題の解決だけでなく、
環境問題の解決や経済の発展にもつながる可能性があります。
このように、核融合プラズマの成功意義は、非常に大きく、
人類の未来に大きな影響を与える可能性があります。