ガザ紛争巡りイギリス社会に過激思想、スナク首相「我々の民主主義が標的になっている」

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【ロンドン=蒔田一彦】パレスチナ自治区ガザで昨年10月にイスラエルと
イスラム主義組織ハマスの戦闘が始まって以降、英国で親イスラエルと
親パレスチナ勢力の対立による社会の分断が深まっている。

スナク首相は1日の演説で、過激思想の広まりへの危機感を示した。

 
スナク氏は首相官邸前での演説で、イスラム教徒やユダヤ系住民への憎悪を
あおる過激思想が広まっているとして、「我々の民主主義が標的になっている。

今こそ団結して、分断を引き起こす勢力と立ち向かう時だ」と結束を呼びかけた。

ユダヤ人の子どもが差別を恐れて制服を着られなくなったり、イスラム教徒の
女性が路上で罵声を浴びたりする例を挙げ、「イスラム過激派と極右集団は
過激主義という毒をまき散らしている」と非難した。

インド系のスナク氏は2022年10月、英国で初の非白人の首相として就任した。

演説では「成功を決めるのは肌の色でも、信じる神でも、生まれた場所でもない」と語り、
「我々が共有する価値観」を守る必要性を訴えた。

演説に先立つ2月29日に行われた下院議員の補選では、反イスラエルの過激な言動で
知られる第三政党の候補が勝利した。

スナク氏は演説でイスラム教シーア派組織ヒズボラを賛美しているとしてこの候補を批判した。

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