生成AIの普及と不信:利用拡大の一方で根強い信頼性の課題


生成AIは急速に普及しており、特にオンライン検索での活用が拡大しています。
ChatGPTは2025年4月には世界で最もダウンロードされたアプリとなり、
6月にはTikTok、Facebook、Instagram、Xの合計ダウンロード数を上回りました 。
現在、ChatGPTは1日あたり約25億件のユーザー問い合わせに対応しており、
そのうち約3億3千万件(約13%)が米国からのものです 。
これは年間約9125億件の問い合わせに相当します。
Googleも自社の検索機能に生成AIを導入し、「AI Mode」を展開するなど、
生成AIの活用を進めています 。
しかし、その普及とは裏腹に、生成AIの信頼性には強い疑念が残っています 。
最近の米国人1100人以上を対象とした調査では、GoogleのAI Overviewsから
得られる情報を「常に信頼している」と答えた人はわずか8.5%でした。
一方で、「全く信頼していない」と答えた人は約21%に上っています、
矛盾しているのは、回答者の40%以上がAI Overviewsに表示される情報源への
リンクをほとんどクリックしないことです。
これは、多くの人が日常的に生成AIと接しているものの、
その回答をほとんど信頼していない状況を示しています。
また、AIチャットボットの信頼性にはコミュニケーションの口調も影響し、
過度にへりくだった応答は信頼性が低いと受け取られる傾向があります。
大規模言語モデル(LLM)は「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれる、
もっともらしいが誤った情報を提示することがあります。
OpenAIやAnthropicといった主要なAI開発企業は、これらの課題に対処するため、
AIシステムの内部プロセスを解明する取り組みを開始しています。
これは、システム性能の向上とユーザー信頼の獲得を目的としています 。
参考記事:ZDNET
生成AIの普及と不信–利用は拡大するも信頼性への疑念なお根強く