千本ゑんま堂周辺に 釘抜地蔵尊
諸々の苦しみを抜き取ってくれるお地蔵様
釘抜地蔵尊 石像寺(しゃくぞうじ)参拝してきました。
千本ゑんま堂 引接寺
京都市上京区千本通蘆山寺上ル 閻魔前町34番地
浄土宗
釘抜地蔵尊 石像寺(しゃくぞうじ)
西陣織で有名な京都・西陣地区に、石像寺があります。
ここは地元の方からの信仰がとても厚く、多くの人が絶えず訪れます。
今回はお寺に安置されている、釘抜(くぎぬき)地蔵についてご紹介します。
■苦しみを抜き取ってくれるお地蔵様
石像寺は、弘法大師・空海によって弘仁10(819)年に創建されたお寺です。
遣唐使として唐に渡った弘法大師は、日本へ帰国の際に石を持ち帰りました。
その石に地蔵菩薩を自ら彫り、人々の「諸悪・諸苦・諸病を救い助けん」と
祈願されたといわれています。
諸々の苦しみを抜き取ってくださるお地蔵様ということから、
「苦抜(くぬき)地蔵」と呼ばれるようになり、その後
「くぬき」がなまり「くぎぬき」の名で知られるようになりました。
また、別にこんな由来も伝わっています。
■釘抜地蔵と呼ばれるように
室町時代、ある大商人が両手の痛みに悩まされ、
その痛みを治そうと様々な治療を行いました。
しかし痛みは治まらず、苦しみを抜いてくれると評判で
あったお地蔵様に7日間、願掛けに訪れました。
7日目の夜、夢の中にお地蔵様が現れ、
「この痛みは、お前が前世でわら人形に釘を打ち
人をのろったむくいだ」と手の中に刺さっていた
恨みの釘を抜き、2本の釘を見せました。
目覚めると両手の痛みが治まっていたので、
不思議に思った商人は急いで石像寺に行きました。
すると、地蔵像の前に血のついた2本の釘が!
それは夢の中でお地蔵様が抜いてくれた釘です。
大商人はお地蔵様に感謝し、
100日間お礼参りをしました。
その時から人々から「釘抜地蔵」と
呼ばれるようになったのです。
それ以来、体や心の痛みを治癒に願をかける人が
絶えず訪れるようになり、
苦しみがなくなった人は2本の八寸釘と釘抜を
貼り付けた絵馬を奉納する習わしとなりました。
本堂の壁前面に、約1000枚の絵馬がぎっしりと
並んでおり、そのご利益のほどが伺えます。
I.C倶楽部事務局
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